高校卒業後1年間のブランクを経てアメリカの大学サッカーチームに入団した話。後編
こんにちは。
では前回の続きです。
しかし、こんなアメリカの大学スポーツ、サッカーに特化した記事を書いていると、スポーツ留学が目的でアメリカに来たと思われる方もいるかもしれませんが、全然そんなことありません。
軽い気持ちでアメリカの大学スポーツに飛び込んでみたのです。ですので最優先は学業(これは親にもきつく言われている)なので、サッカーはその次です。
知り合いに、アメリカの大学にサッカー留学している友達がいますが、大変そうです。プロを目指してこっちに来てサッカーをやっているわけですから、大学サッカーに対する意志が相当なものと思います。
シーズンの始まり
そしてシーズンが始まります。
アメリカの大学サッカーはシーズンの前にプレシーズンというものがあって、二週間近くほぼ毎日、一日二回の練習(もしくは三部練習)プラス筋トレがありました。ここでやられました。(笑)
僕はもともと筋肉質でも体が大きいわけでもないので、このプレシーズンで体が悲鳴をあげていきました。
監督に、「How are you doing so far?」 と聞かれたので、
もう筋肉痛や疲れがやばい、みたいなことを言ったら
That's what I want to hear. (それが聞きたかったんだよ)
みたいなことを笑いながら言って、この人Sすぎると思いましたね(笑)
そんな感じで大変なプレシーズンを終え、シーズンに入ります。
だいたい試合は18試合くらいあって、成績がいいとチャンピオンシップみたいなところで試合します。
実際、僕の所属するチームは昨季からの低迷で監督が変わったばかりでした。
しかし、シーズン前半は調子が良く、勝てる試合もあり昨季の勝ち星を前半戦で超えることが出来ました。
しかし、なかなか簡単にはいかない
しかし、後半戦は一つも勝てる試合はありませんでした。
多くの試合で負けを重ね、チームの勝ち星をそれ以上増やすことは出来ませんでした。
いろいろ原因はありましたが、けが人の続出(一週間で膝の靭帯断裂が二人、やべえ)があり思うような選手で試合に望むことが出来ませんでした。
最終的な結果はリーグ戦で最下位でした。シーズン前は今シーズンはやってやるぞという意気込みでしたが、終わってみるとこの結果。悔しさが残りました。
個人的な結果
僕は最初の何試合かは出番がなかったものの、練習や少しのプレータイムでアピールすることに成功し7割以上の試合をスタメンで出場することが出来ました。
体力的にもアメリカのフィジカルに慣れてきて、シーズンを通してゴールも決めることも出来ました。個人としては非常にいい経験をすることが出来たシーズンでしたが、チームとしての結果は良いとは言えず、自分にも少なからず責任を感じました。
こうして、シーズン終了
こうして、僕の初めてのアメリカカレッジサッカーのシーズンは終了しました。
二か月の間、毎週二試合ずつあり、とても忙しかったですが、勉強と両立してやれたと思います。この経験は一生のものになると思っています。
サッカー部に入って個人的に何を得たか
シーズン終了後、監督と個人ミーティングをする機会がありました。
今シーズン振り返ってみて個人的にどうだった?と質問されたので、
「自分が通用したところもある、しかしまだまだ(強さ、スピードが)足りない、もっとトレーニングが必要だと思った。」
と言いました。
それを聞いた監督は少し驚きながら、
「お前は、今シーズンとても素晴らしい活躍をした。パス成功率、試合のなかでのスプリント数はとても高い。シーズンが始まる前はあまり構想にはなかったが、今はチームに欠かせない存在だ。」
と言われたのです。
確かにシーズンが始まる前、スプリングシーズンの個人ミーティングでは、
「お前がメンバーに入れるかどうかは保証出来ない。」
と言われていました。
ちらっと見えた僕へのコメントが ”Power is huge” ですからそれが物語っています。
しかし、もう一度始めたサッカーを中途半端なところで辞めたくはなく、サッカーに通用する体作りを始めた結果、シーズンで試合に絡むことが出来ました。
僕は監督のこの言葉を聞いたとき嬉しいという気持ちと、自分個人として小さな達成感を得たのもたしかです。
日本の普通の高校でサッカーをやり、ブランク一年はありましたがもう一度ピッチに立つことが出来て嬉しかったのと、自分次第ではできないことはないのかもしれないと思いました。
"You've got to be able to wake up every day and give it everything you've got. Never take things for granted" (毎日、朝起きて自分のすべき全てのことにトライしないといけない。物事を当たり前だと思ってはいけない)
これはたまたま読んだアメリカメジャーリーグのコーチになった方がインタビューで言われていた言葉です。その人は大学時代天才で、プロ入りも確実と言われていましたが、病気か事故でその夢が絶たれたと。しかし、自分なりに努力し、コーチとしてMLBに今も携わっている、といった内容だったと思います。結構前に読んだ記事だったので、いろいろ探しましたが... 見つかりませんでした。リンクを貼れれば良かったのですが。(どなたか知っていれば教えていただけると嬉しいです。)
この言葉を通して僕が考えるのは、人は何事にもトライしてみることが大切なんじゃないかということです。
たとえ、それが難しいことや、大変なことでも、チャレンジしてみることが、自分の成長に繋がる、もしくは成功する第一歩になるのではないかと思います。
僕はこのサッカー部への入団を通して、精神的な強さ、体力面、英語力を伸ばすことが出来ました。
自分は今の歳になってやっといろいろなことにトライできている気がしますが、10代のうちにもっと早く実践していればなあ、と思うところもあります。
とにかく、僕はいろいろありましたがサッカー部に入って良かったと思います。
では、スポーツの話はこのへんで。
次回からの記事ではアメリカの留学事情、授業の取り方受け方、入学や編入、卒業などのトピックを扱っていけたらなと思います。
あとアメリカの大学でスポーツに関して質問があれば僕がわかる範囲でお答えしますのでコメントください。
留学情報コラムをやってます。
では!
Have a good one!!